199号(201404) リストに戻る

剛毅木訥、仁に近し

 第169号にもご紹介しましたが、私共の事務所では、毎朝、朝礼の中に「論語の素読」を取り入れています。背筋をピンと伸ばし、大きな声で斉唱します。「論語」は、皆様もご存知のとおり、孔子と彼の高弟たちの言行を孔子の死後、弟子たちが記録した書物で、日本人が最初に手にした古典だといわれています。
 会社の朝礼などだけでなく、最近では「論語」の音読や暗誦を学校教育に取り入れる動きが全国で広まっているようです。幼稚園からも論語を素読する元気な声が聞こえてくるなど、日本でもちょっとした論語ブームとなっています。
 昨年10月の「第10回はたごまち生き活き講座〜経営に活かす論語の精神〜」では、安岡活学塾の安岡定子先生に、人として一番大切なこと、そしてどんな時でもそれを忘れてはいけないことは何かを教えて頂きました。「誠実さがなくて出来る仕事は、ひとつもない」人は誠実で仁が無くてはならない、という根本的な当たり前のことが安岡先生の気さくな話し方で素直に入ってきました。160名での素読は重低音で会場いっぱいに響き渡り、素晴らしい講座となったのでした。

※孔子は、紀元前550年頃(春秋時代)の中国の思想家・哲学者。
※安岡定子さんは、陽明学者、日本主義思想家であった故安岡正篤のお孫さん。

 そんなご縁もあり、この度、安岡定子先生の新書「楽しい論語塾」を送っていただきましたが、扉書きに「剛毅木訥、仁に近し。」と書いて下さいました。
 安岡先生にいただいた2章句を皆様にもご紹介いたします。

子曰わく、剛毅木訥、仁に近し。
解釈:孔子先生はおっしゃった。「剛(物事に恐れず、立ち向かう強さ)、毅(苦難に耐え忍ぶ強さ)、木(質実で飾らない)、訥(口数が少ない)なのは、最高の徳である仁に近い」

子曰わく、巧言令色、鮮なし仁。
解釈:孔子先生はおっしゃった。「心にもないお世辞を言い、うわべだけの愛想のいい表情をする人は、本当の思いやりの気持ちに欠けている」

安岡先生談:「この2章句はセットで素読するといいですね。お世辞や愛想笑いといった『巧言令色』は、ほとんどの人がよくないと思っているはず。けれどもやめられない。だから孔子は弟子たちに、何度も何度もくり返し言いました。ゴマをすったりつくり笑いを浮かべるよりも、たとえ口数が少なくても行動力のある人のほうがすぐれていると。誰だって口先だけの人間よりもハートで行動できる人のほうが好きにきまっています。でも、それが誰にでもできるようだったら孔子の教えを後世に残す必要はなく、今まで読みつがれていないと思うんです。孔子のいた2500年前と今を比べても、人間は変わっていないんですね。生きるうえで大事なことも変わっていません。どんなに美しい言葉を尽くしても、心のこもった笑顔や優しい心遣いにはかなわないんです。そういった当たり前でも、つい忘れがちなことだから、素読することで体に刷り込まれていくのが大事。だから私もくり返し言います。お世辞やゴマすりよりも、まずは行動を!!」

平成26年4月10日 黒沼 範子


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