112号(200701) リストに戻る

新年明けましておめでとうございます。

 皆様はいかが新年をお迎えでしょうか。今年もよろしくお願いいたします。
 私は恒例の京都の寺参りに行くなど、穏やかな正月を過ごすことができました。
 さて、年始に当たり、私たちを取り巻く経済事情を「団塊世代の子供たち」に言及しながら、少し考えてみたいと思います。
 一昨年還暦を迎えた私より2〜3年後生まれのいわゆる「団塊の世代」は、高度成長社会の中で職を得て、家庭を持ち、子供たちを育てあげました。概ね、何事においても「右肩上がり」の幸せな世代だったとも言えるでしょう。
 一方、「団塊の世代の子供たち」は、現在25歳〜35歳でバブル崩壊後に就職期を迎え、「失われた10年」と呼ばれる不況の影響を一身に受けた世代である。彼らは、日本社会が始めて経験した社会構造の変化を体現し、その犠牲にもなった世代といわれ、90年代の就職難の時期に、正社員になれないまま、今後も不安定な生き方を余儀なくされる若者たち=「ロストジェネレーション」とも呼ばれているのです。
 それにしても、「ジャパンアズナンバーワン」と評されたかつての強い日本は、どこに行ってしまったのでしょうか。世界で何が起きているのでしょうか...?
 最近、この事情を判りやすく解説している新聞記事を見つけました。あの「超整理法」などの「超」シリーズでお馴染みの野口悠紀雄氏の解説です。
 野口氏によれば、「世界はこの10年〜15年で大きく変わった。その中で、日本経済の地位は低下している。国の豊かさを表す一人当たりの国民所得や国内総生産(GDP)を見ると、1990年代初め、日本は断然世界一だった。今や、米国や欧州の一部の国々、長く「英国病」に悩んだ英国にも抜かれた。90年代以降、何が起きたのか。
 一つは、冷戦の終結旧社会主義国の崩壊で、資本主義国は膨大な安い労働力を使えるようになった。中国の工業化もその一環だ。大量の安い労働力が使えるようになり、工業製品の価格は下落した。もう一つは情報技術(IT)の大きな変化だ。
 インターネットで情報を送るコストはゼロとなり、情報に関する限り、距離は問題でなくなった。これがIT革命の重要な点だ。例えば、米国でどこかの会社に電話すると、まず100%インドにつながる。多くの米国企業がコールセンターをインドに置いているからだ。米国とインドの通信コストはゼロであるうえに、インド人の賃金は米国人の30分の1。米国企業は猛烈なコスト節約で、利益を増やしている。豊かさで日本を抜いた欧州の周辺部の国々は、ITによって急成長した。しかし、日本は残念ながらこのグローバリゼーション(世界の一体化)に乗り遅れた。金融が弱いことも問題だ。米国は世界一の債務国なのに、日本などから利回りの低い金を借りて、高い金融技術で運用している。日本の世界の中で地位が低下した現状は、長い歴史の上で、たぶん異常な状態といえるだろう…」と。
 そこで、「いざなぎ景気を超えた今の好況は、低賃金で働く非正社員が支えている」と揶揄される日本経済の現状を、是非若い世代の英知で解決してほしいと、心底願った正月でもありました。

平成19年 元 旦
公認会計士  黒 沼  憲

【古代 笹野一刀彫】
米沢市笹野に千数百年伝承する郷土玩具で、実演販売家六代目戸田寒風さんの作品です。

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