235号(201704) リストに戻る

忖度(そんたく)や口利き問題の落としどころ

 第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)は米国の初優勝で幕を閉じましたが、わが侍ジャパンは前回に続いて準決勝敗退。世界一奪還はならなかったものの約2週間、日本中の野球ファンは侍達の戦いに熱狂しました。お得意のスモールベースボールに徹し、一体感はチーム内にも強く感じられ、敗れはしましたが、"よく頑張った!感動した!"とエールを送りたいと思います。優勝した米国の名将ジム・リーランド監督も、侍ジャパンの戦いぶりを絶賛。「本当に感銘を受けた」とまでの敬意を表してくれました。ただ、心配なのは選手達のWBCロスです。(私を含め多くの野球ファンのWBCロスなどはどうでもよく…)あれだけの激闘、祭りの後の寂しさ、張りつめていた気持ちは確実に緩んでしまいます。WBCの選手達は当然所属チームで主力の選手ばかり。願わくは、身体的にも精神的にもリフレッシュした上で再びモチベーションを上げ、ペナントでも活躍することを期待したいと思います。
 そんな中、新横綱稀勢の里の15日間を多くの相撲フアンがかたずをのんで見守りました。ドラマチックな負傷後の「奇跡の大逆転優勝」には多くの国民が歓喜、WBCロスもだいぶ癒されました。国歌斉唱の最中に優勝した新横綱は涙を流し、「あきらめないで最後まで力を出してよかった」「見えない力を感じた」と万感の思いで語っていたのが印象的でした。
 こんなスポーツ界でのジャパンクールの明るい話題に水を差したのが「森友学園問題」でした。重要議案が目白押しの第193国会も、参考人質疑・証人喚問などで空転を余儀なくされ、混乱しています。 大阪府豊中市の国有地が鑑定価格よりも安く「森友学園」に売却され、小学校名誉校長に安倍昭恵夫人の名前や「安倍晋三記念小学校」名目での寄付金を集めていた疑いも浮上、問題が紛糾しています。特に、首相は国会答弁で小学校の設置認可などに関し「私や妻、事務所は一切関わっていない。もし関わっていれば首相も国会議員も辞める」との(取り返しのつかない)発言により、この森友問題は一気に政争の具になってしまったようです。「籠池の不可解な土地取得の背景には「安倍一強」という政治状況があることも大きい…与党内も霞が関も、安倍首相の気持ちを先回りする、いわゆる忖度政治が蔓延している…首相側にも一強ゆえの慢心があったのだろう…」との政治評論家の指摘が的を得ていると感じます。ただ、マスコミは連日「嘘をついているのは誰か?」と興味本位で扇情的な報道を続けています。いわゆる"忖度とか口利き"の有無を(だらだらと)国会で取り上げ、「政争の具」にすることはいかがなものかと考えます。民主国家を自認するわが国であれば、三権がしっかり機能(分立)しているはずであり、関りを指摘された官僚・政治家は説明責任を果たし、会計検査院が適切な検査を行い、違法行為が認められれば司直に委ねて、国会は日本の課題を解決する建設的な議論を進めてほしいと感じます。そうでなくて、どうして"お隣の国"を笑えるだろうか...

公認会計士 黒 沼 憲


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