236号(201705) リストに戻る

対北朝鮮で思うこと

 北朝鮮の人民軍創建記念日だった先月の25日に核実験などの目立った挑発行動がなかったことで、地政学リスクへの警戒感も和らぎ、東京金融市場は、円安・株高へ反転するなど落ち着きを取り戻した感もあります。しかし、トランプから「組み伏せられた」形で北の説得役となった習近平主席の中国と、「出方がいまいちわからない」プーチン大統領のロシアの動きが読みづらく依然北朝鮮情勢は混とんとしています。それでも、軍関係者やその家族そしてビジネスマンを含めた20万の在韓米国人がいまだにとどまっている事実、横須賀を拠点とする「米第7艦隊」に緊迫した動きも見られない様子から、"当面トランプ米政権の北朝鮮に対する先制攻撃はない"と多くの専門家はみているようです。それでも、現実となった北朝鮮リスクを踏まえて、日本が取るべきスタンスについて改めて考えておく必要があると思います。
 そこで、先月の24日放送された「Xデーは近い!? 日本では報道されない北朝鮮の真実! 徹底解明SP」石破氏、前原氏の国会議員やジャーナリスト・木村太郎氏らをパネラーとした橋下徹×羽鳥の番組は秀作でした。「米国による武力行使の可能性をゼロと思ってはいけない」「トランプ大統領の米国本土が傷つく前にこれを除くという考えは、米軍や日韓の同盟国も相当な被害を伴うリスクがあっても、米国民の支持を集めるだろう」と冷静に分析し、加えて現行憲法(第9条)の枠組みでの日本の役割を論じていました。その中での印象深かった橋下発言… @国際政治において一番重要なのは勢力均衡であり、米ロ英仏中の5大国が核兵器を持っている状況下、北朝鮮の核兵器保有は直ちに東アジアのそして世界の勢力均衡が崩れるとは思えない。むしろ米国の攻撃によって"今"金正恩体制が崩壊することの方が危険である(フセイン政権崩壊後のイラクの現状に目をやれば明らか…)。 A北朝鮮が核兵器を保有することで勢力均衡に多少の変化が生じても、それは十分に是正することができる。その方法の一つは日本の自衛力を強化することであるが、中でも(核兵器を具体的に持つという核オプションよりも)日本の「核ヘッジング」が有効である!つまり日本はすでに核兵器を作る能力は十分持つが、「唯一の被爆国」であり、「平和憲法」を掲げている国であるから進んで核武装は望まない!…NPT(核拡散防止条約)体制も守りたい!日本が核兵器の保有を検討せざるを得ない状況になる前に、北朝鮮の核兵器を何とかして欲しい…」くらいのメッセージを日本から出せば、中国やロシアは本気で北朝鮮を説得する筈である…と。
 ともあれ、「脅威は北朝鮮だけではない。中国が核・ミサイル能力をさらに増強すれば、日本は何時まで米国の『核の傘』にいられるのか」を、私たちも真剣に考えなければならない時期に来ているのではないでしょうか。そして、日本の若者たちも「間もなくソウルは火の海になる…受験勉強だけの自分の人生は何だったのか…」とツイッター上の韓国青年の悲痛の叫びを、自分に置き換えてリアリティーに関心を持ってほしいと願うものです…

公認会計士 黒 沼  憲


リストに戻る

黒沼共同会計事務所 HOMEへ
© Kuronuma Accounting Office Tax Co. 2015 All rights reserved. プライバシーポリシー
免責事項・著作権
− 税理士法人 黒沼共同会計事務所 −
〒990-0047 山形市旅篭町3-1-4 食糧会館3F
山形掃除に学ぶ会