114号(200703) リストに戻る

くちなしの花

 2月下旬になって、気象庁はこの冬は過去最高の温暖であると、発表しました。
 山形でも、12月から2月までは真冬日(日中の最高気温が氷点下)が一日もなく、3月に真冬日を記録したのは過去20年間で一日だけだそうで、今年は全く真冬日のない冬となる公算が大きいようです。この暖冬少雪の影響は、私たちの生活に様々な影響を及ぼしており、積雪や路面凍結によるスリップ事故が減少した半面、高齢者の外出する機会が増え、車も徐行しないことで、死亡事故が増えているそうです。ご注意ください!

 さて、映画「硫黄島2部作」の大ヒットもあり、このところ、硫黄島ブームのようです。若い人たちは、クリント・イーストウッド監督作品のこの洋画を観て初めて、この島が東京都小笠原村にあることや、映画以上の過酷で悲劇的な戦闘があったことを知ったといいます。私は、未だ映画は観ていませんが、守備隊長の栗林中将(戦死後、直ぐ大将に特進)にまつわる書籍は何冊か読んでおりましたが、この度「硫黄島栗林忠道大将の教訓」(小室直樹著)を新聞広告で見て、直ぐにアマゾンに注文したところでした。

「歴史に学ばない日本人!―日本人が忘れてはならない島・硫黄島。大東亜戦争(太平洋戦争)末期に起こったこの戦闘で、日本軍があまりにも強いのを見て、アメリカ軍はこんな強敵と戦争するのはもうごめんだと考えた。そして、この戦闘のおかげで、戦後の日本は米軍をほとんど無償で使うことができた。(戦後、米国が急がせたといわれる「日米安全保障条約」の締結である。)しかし、アメリカ人が硫黄島から多くを学んでいるのに対し、日本では硫黄島の存在すら忘れている。硫黄島の死闘から教訓を得て、今日に生かさなければ、それこそ栗林中将以下、守備隊二万人の死は無駄になってしまう。」と、小室直樹氏が我々日本人に警鐘を発しているのです。
 私も、この硫黄島関連の映画の鑑賞と書物の拝読が楽しみですが、一方、最近国内で起きている日本人のモラルが問われるような事件や事故は、「日本人の品格」はもはや地に堕ちてしまったのかと、言葉がありません。
 硫黄島以外の戦地でも、身を挺して本土防衛に当たった英霊に申し訳なく思うのは私だけでしょうか。
 私には戦争体験はないのですが、学生時代に同年代の出陣学徒の遺稿集である「きけ わだつみの声」を読みましたが、その中の宅嶋徳光少尉の「くちなしの花」の一節は、今も心に残っています。

「俺の言葉に泣いた奴が一人
 俺を恨んでいる奴が一人
  それでも本当に俺を忘れないでいてくれる奴が一人
   俺が死んだらくちなしの花を飾ってくれる奴が一人
    みんな併せてたった一人」

 「国家の品格」は大事ですが、それは一人 ひとりに「国民の品格」があって培われるものと思います。

平成19年3月10日
公認会計士 黒 沼  憲


【硫黄島】


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