115号(200704) リストに戻る

2015年「魅力的な都市ランキング〜東北編」の首位は、山形県長井市

 皆様もご案内のとおり、今年から団塊の世代(1947年〜49年生まれ)の退職ラッシュが始まります。私(会計士も)などは、同世代の若干先輩に当たりますが、お陰様にて、暫く「現役」でやっていける幸せを、有難く思っております。
 「2015年東北の予感」と題した連載新聞記事(朝日新聞社の東北6総局と東北大学の共同企画)の中に、「生活向上 地域で格差」という興味ある記事がありました。東北各地でも地元の団塊が完全に現役を退く2015年の東北の産業や医療、教育、地方自治どうなっているのか、東北の将来像を探るものでした。
 2015年ごろには、経済成長を担ってきた団塊世代が生産年齢人口(15歳〜64歳)から退場し、社会を支える側から社会に支えられる側に転じる時期で、日本社会は大きな転機(試練の時)を迎えるそうです。
 大和総研の試算を下に、大きな人口の塊が労働市場から外れる2015年の東北経済の姿が予測されています。間違いなく働き手の減少は生産活動の衰退につながり、経済活動は先細ることになるはずです。そして、2011年〜15年の実質経済成長率も落ち込み、地域の発展がほとんど望めず、生活は現状維持が精いっぱい。
 そのような予測データを集計した時、生活水準が今よりかなり向上する地域もあるとのことです。(もっとも、各自治体の財政力は勘案されていないのですが…)
 製造業が盛んで、生産年齢人口の低下幅が小さい地域が「魅力的な都市ランキング」の上位を占めています。第1位は山形県長井市、第6位東根市、第7位米沢市、第8位南陽市、第9位新庄市、第24位山形市、第25位盛岡市、第28位福島市、ちなみに仙台市は第30位となっています。
 もっとも、このようなランク付けに対しては、「なぜ、疲弊した地方都市が上位なのか」等との問い合わせもあるそうです。(首位の長井市も、第9位の新庄市も残念ながら財政難のようです。)しかし、地域で生み出される付加価値(所得)を人口で割った一人当たりの生活水準は、働き手の比率が高まるほど、上がっていくはずですので、的外れでもないように思えます。実際、首位に立っている長井市は、同じ経済圏である白鷹町・飯豊町と同様に、もの作りが地域を支え、高齢化も他地域に比べれば深刻でないそうです。
 「財政難の長井」と言われながらも、約300社の中小企業が生き残り策を模索しながら、年間約600億円の製造品出荷額に占める付加価値額は県内トップクラスだそうです。また、市内の企業が県立長井工業高校生を受け入れ、就職者の地元定着率も9割に達するなど、再生の兆しも見え始めているとのことです。
 長井市といえば、上甲晃先生が主宰されている「志ネットワーク・青年塾」でも、「山形講座」の一環で「長井市のレインボープラン」見学が恒例になっています。「土から生まれたものを土に戻す循環」と、「町と村をつなぐ人の輪の循環」を目的としたレインボープランは、地域内循環型社会への実践として全国的にも大きな評価と関心を集めています。このように考えると、「ランキング首位の評価」もうなずける気がしました。

平成19年4月10日
黒沼 範子


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