125号(200802) リストに戻る

学校給食二題

 昨年、文部科学省の学校給食費に莫大な滞納が生じているとの発表を受けて、「学校給食費未納問題」は俄かに国民的関心事となったようですが、上甲先生からの「デイリーメッセージ」の中に、解決の妙案が載っておりましたので、ご紹介いたします。

給食費の悩み 青年塾の塾生やOBの中には、子供の通う学校のPTA会長をしている人が多い。そのために、ともすれば話題が最近の学校事情に及ぶ。「給食費の不払いは、ひどい」。そんな話題になった。給食費を支払わない父母が増えているのだ。「余りにもひどいので、今まで銀行振り込みだった給食費の支払いを、子供達が袋に入れて持ってくる方式に戻したら、ぴたっと不払いがなくなりました」と興味ある話を聞いた。そう言えば、私の子供の頃も、給食費は袋に入れて学校に持参した。そのころの方式が、不払いをなくすことに効果的だったという話は、なかなか含蓄がある。
 なぜ、子供に持たせる方式にしたら、不払いがなくなったのか。それは、子供が、「今日は、学校に給食費を持っていく日だから、袋に入れてちょうだい」と言えば、親も「払わなくていい」とは言えないからだ。もし払わなければ、子供が学校で恥ずかしい思いをする。子供が恥ずかしい思いをすることを承知で、なお給食費が払えないとしたら、これは本当の貧窮家庭である。親は子供のためなら、自分が食べるものを減らしてでも、給食費を持たせる。 今までの銀行振り込みを、子供の持参に変える時は、大いにもめたようだ。
 一番多い意見は、「もし子供が落としたりしたらどうするのか」。いかにも、出てきそうな意見である。しかし、子供達が、「このお金は、お父さんが働いて稼いだ大事なお金だから、落とさないようにしよう」と意識をすること自体、大きな学びではないだろうか。銀行振り込みにしたら、お金を落とすことも、紛失することもない。まことに便利である。しかし、便利であることは、しばしば、教育効果とは逆の方向に向かうものだ。便利になった分、お金の有難みを感じる機会が奪われている。
(平成19年10月15日号抜粋)

食事の問題児 いじめや不登校、非行などが多い学校で、学校給食を抜本的に変えたらみごと問題が解決した。長野県上田市の教育委員長であった大塚さんは、荒れた学校の校長として赴任した時、週五日間の給食を、和食を基本としてバランスの取れた献立に変えたのである。
 「食べる物が変われば子供は変わる」、それが大塚さんの問題意識であった。問題児は、〜食事の問題児〜であることを発見したのだ。「家庭でバランスの取れた食事がなかなかできないのであれば、せめて学校給食ぐらいはと思ってやってきました」と言う大塚さん。食べるものが変われば、子供が顕著に変わることを教えてくれた。
(平成19年5月31日号抜粋)

 以上のエピソードから、改めて「学校給食」の教育的重要性を実感した次第でした。便利さを求めて世の中はどんどん進んでいく。しかし、便利になることが必ずしも『幸せや安全』に繋がらないことは、この度の毒入りギョーザ事件でも証明されたのではないでしょうか。

寒中お見舞い申し上げます。
黒沼 範子


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