127号(200804) リストに戻る

日本の実力

 ガソリン税の暫定税率が期限切れとなり、今月に入りガソリンの店頭価格は軒並み20円近く値下げになっています。(3月末までに仕入された課税された在庫が一掃されれば、25.1円値下げになるはずです。)このガソリン減税は、4月に入り多くの商品が値上げになっているだけに、一般には歓迎されているようですが、暫定税率分の税収が失われることによる08年度予算の歳入欠陥(道路予算の約半分にも相当)の穴埋めをどうするのか、まさに与野党間の政争の最大焦点となっています。与党は4月29日以降、衆議院の3分の2の賛成で可決し、暫定税率を復活させたい意向のようですが、日銀総裁人事や年金問題など、野党に主導権を握られている案件も多く、与党の思惑どおりに進むか難しい状況のようです。それにしても、またまた"打つ手が遅い福田首相"の感がいたします…!
 この時期、サブプライムローン問題で世界の金融市場を揺さぶっている張本人の米国は、歴史に残りそうな新大統領の誕生(過熱気味の大統領候補選び)への"夢と期待"で意外に元気そうに輝いて見え、むしろ日本の方が一段と深刻な閉塞感に覆われており、"日本の将来"が心配でなりません。
 くしくも、「文芸春秋」4月号に、「日本の実力」〜数字が示す驚くべき現状!の特集が載っておりました。・経済力の実体、・円の実力、・ものづくりの未来、・先端技術と知財、・子供の学力、・食料自給率等に見られる凋落ぶりの徹底診断がなされています。
 「日本はもはや『経済は一流』と呼べる状況ではない…」と、年初めの大田弘子経済財政担当大臣の国会での演説が話題を呼びましたが、あらゆるところに日本の実力低下傾向が見られるようで寂しい限りです。特に、「子供の学力」に絞ってここに紹介してみますと、…

 近年、日本の生徒の学力が著しく低下しているといわれる。…OECDが15歳を対象に世界57カ国・地域で調査した結果、総合的能力でもかつては世界トップクラスだったが、近年は相当ランクダウンしている。…この学力低下の原因の一つに、2002年4月から開始された「ゆとり教育」の弊害が上げられる。…かつて深刻な学力の低下にみまわれたレーガン政権下の米国は、当時の自動車産業を筆頭に破竹の勢いで米国を脅かしていた日本の「詰め込み」教育を手本にして、教育改革を実施した。皮肉なことに、同じ頃日本では、自由を重んじた60年代の米国教育を手本に、「詰め込み」から「ゆとり」へと舵を切ろうとしていたのだった。…英国でも80年代後半からサッチャー首相の教育改革が断行され、全国共通学力テストを実施し、水準に達しない学校を容赦なく廃校にしたそうである。…このような変遷を経た結果、今や日本の生徒の学習意欲もOECD平均を相当下回っている。…「自分の時間がなくなる」「責任が重くなる」との理由から「偉くなりたいか」の質問に対して、「強くそう思う」と回答した日本の高校生はわずか8%で、中国(34%)韓国(23%)米国(22%)を大きく下回っているそうである。

 "世界で一番やる気のない日本の子供たち"といわれてしまうのが、残念でなりません!
 同じく、政治経済的にも国内外で正念場を迎えている「日本」の今日の漂流状態を、看過せざるを得ない多くの方々は、間違いなく歯がゆく、否、無念と感じておられることでしょう!!

平成20年4月10日
公認会計士  黒 沼  憲


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