136号(200901) リストに戻る

謹賀新年

 多事多難を背負った2009年が明けましたが、皆様にはいかが新年をお迎えになられたでしょうか。今年は、会社を経営される皆様にとっても、国家、国民にとっても我慢の年になることだけは間違いないでしょう。こんな時こそ、「ピンチ」を「チャンス」と捉える位の、トップの見識とリーダーシップや力量が問われるのではないでしょうか。
 ところで、未曾有の金融危機を背景に、中小企業から上場企業まで、多くの企業が経費削減に必死となっていますが、日本のリーデングカンパニーのトップであるトヨタとキャノンまでもが、まっ先に生産縮小と、それに伴う非正規雇用労働者の大規模解雇を打ち出したのには、割り切れない思いをしているのは私だけでしょうか。両社は日本経団連の前、現会長の出身企業でもあるのです。
 申すまでもなく、企業の社会的責務は、「優れた製品とサービスを提供して収益を伸ばし、従業員と消費者の福利と生活条件を高め、結果として国を富ますこと」です。こんなことは百も承知の超大企業のトヨタやキャノンが、先頭を切って従業員を切り捨てざるを得ないほどに、存亡の危機状況なのでしょうか。昨年の9月末現在ですが、これまでに貯まった内部留保(繰越利益)は、トヨタで12兆3000億円、キャノンで2兆8000億円と空前の規模に積み上がっているのです。これまでの好景気による利益の蓄積といえるものですが、業績が不透明になった途端の人員整理は、果たして「賢者の選択」なのでしょうか。

 このような時期の昨年末、以下のような新聞の経済コラムが目を引きました。

 「……大手の各企業はこの数年で膨大な剰余金を積み増した。その最大の貢献者は昼夜汗を流し付加価値を生み出した従業員である。であるなら1年や2年多少の赤字になっても人件費を負担し、その人たちの雇用を守ったらどうか。悪いときに備えて資本を蓄積したという面もあるのだから。またこういう時こそ「ワークシェアリング」である。雇用が維持される一方当然のこととしてすべての従業員が「痛みをシェア」する。賞与給与の減額を皆が受け入れることである。その先頭に立つのは経営者である。企業としては一定の期間一定の赤字を覚悟し、従業員にも負担をお願いし、そして雇用を守るのである。……また経営者が最も気にするのは株主である。赤字になれば株価は下がり配当は無くなる。だが投機を目的としない多くの株主は一定期間「負担をシェア」してくれるだろう。「企業、従業員、株主による状況のシェアリング」である。次に公務員である。……勤務年数に従い給与が伸び、定年まで働く彼らは退職金も高い。しかも雇用リスクは小さい。安定している分だけ公務員の生涯収入は低くあるべきだろう。上がり過ぎた公務員処遇条件の引き下げに断固取り組むべきである。それを減税につなぐことは所得激減が必須である民間人と公務員の間の「小さくなるパイのシェアリング」である…」

 丑年の2009年、牛のようにしっかりと大地を踏みしめて歩きたいものです!
 皆様方のご多幸を祈念申し上げます。

元 旦

公認会計士  黒 沼  憲

【笹野一刀彫 丑年】
実演販売家六代目
戸田寒風さんの作品

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