144号(200909) リストに戻る

失敗の本質 〜自民党はなぜ負けたのか〜

◇この夏も戦争に関連するTV番組が多くありましたが、中でも「NHKスペシャル日本海軍400時間の証言」は、戦後になって旧海軍司令部(軍令部)の幹部たちが非公開の反省会で語った音声記録(長い間所在が不明だったらしいのだが…)をまとめたもので、戦史の謎の部分をも赤裸々に告白・懺悔した衝撃のドキュメントでした。ただその反省会においては、太平洋戦争の戦略や大義などは殆ど全く語られず、ただ派閥闘争と予算獲得の原理で動く、官僚組織丸出しの高級幹部の回想録で、正直背筋が寒くなる番組でした。
 彼らの執った戦略の結果、百万人単位で多くの日本人が亡くなったわけで、狂気の戦争遂行責任者の罪は非常に大きいと思いました。緒戦の「真珠湾奇襲攻撃成功」からわずか6ヶ月後の「ミッドウェー海戦大敗」で、連合艦隊はほぼ全滅(壊滅)したのだという。開戦半年にして、海軍は既に組織的戦闘が無理の実態だったようです。その後も、国民には"連合艦隊の健在なり"を信じ込ませて戦争を継続した結果、多くの痛ましい死傷者を出し、日本全土は廃墟となった…のでした。また、戦後の国際軍事裁判によるBC級戦犯の多くは、上官たちの口裏あわせで、濡れ衣を着せられたということでした。「私は貝になりたい」の中居正広くん(古くはフランキー堺)演ずる赤紙で徴兵された市井の床屋さんが、BC級戦犯として死刑になった話は、真に哀れでなりません。
◇続いても戦争に関連しますが、このたびの「自民党の大敗北」と太平洋戦争における日本陸軍の敗因との類似点を、「失敗の本質」の著者である元防衛大学教授の戸部良一氏が、先ごろの読売新聞に論評されておりました。(9月2日付)
 …今回の自民党の敗北は、「成功体験が次の成功を締め出す」「成功体験の過信」の典型的事例になるであろう。自民党にとって最大の成功体験は、冷戦が続く55年体制下の選挙に勝ち続けてきたことだ。 …社会主義の東側を支持する社会党を批判し、自由と資本主義を語っていれば国民に理解された。 …自由のない停滞した社会主義(国)にはなりたくないということで、多くの国民は一致していたからだ。しかし冷戦が終わり、自由主義と資本主義の優位を語っていれば十分という時代ではなくなった。より明確な国家と社会の将来像、ビジョンを国民に示さなければならなくなった。 …選挙制度が小選挙区制に変わり、政党を選択する選挙になった時点で、 …自民党は国民から支持を獲得するための新しい方式を作り出すべきだった。しかし、半世紀もの長きにわたって選挙に勝ち続けてきたことで、 …自民党の組織としてのコア(核心)にありながら、時代環境に合わなくなってきた部分を捨て去ることができなかったのではないだろうか。かつての日本陸軍も、日露戦争という大きな成功体験によって、「白兵銃剣主義」(いわゆる「突撃!ススメ!」)という攻撃精神を重視する教義を採用し、その思考方法や行動様式は一切変わることなく、先の大戦が終わるまで40年間も行き続けてしまった。 …戦車など軍事技術の革新だけでなく戦争そのものの性質が根本的に変化したことを、当時の軍人たちは頭で理解していた。しかし、日露戦争という大きな成功体験ゆえに、軍の思考方法や行動様式、戦略や戦術といった核心部分を変えることができなかった。 …(自民党は)その後も、小泉首相の時代に、旧来のやり方を少しだけ変えてうまくいったため、コアの部分を根本的に変えなくともやっていける、このまま乗り切れるという判断が働いてしまっただと思う。…
◇さて、11月からNHKスペシャルドラマ「坂の上の雲」(司馬遼太郎原作)が始まります。国民の一人ひとりが少年のような希望を持って国の近代化に取り組み、そして国の存亡をかけて日露戦争を戦った、未だ「少年の国・明治」の物語です。じっくり鑑賞したいものです。

平成21年9月10日
公認会計士 黒 沼 憲


夢と感動のある山形をめざして

財団法人 山形市体育協会 城戸口庄悦常務理事

 甲子園では全国高校野球選手権大会が繰り広げられている。フェアで熱い戦いは、誰でもが純粋に感動させられる。この舞台に立つまで、そして今から始まるそれぞれのドラマを想って。
 スポーツのある人生は、人生を2倍楽しくする。誰かの言葉だ。それならスポーツのある地域は2倍楽しい、元気な地域になる、することができる。これが私たち体育協会のめざすところである。
 昭和15年に山形市体育協会ができた。体操部のほか5部の種目団体から発足し、現在では競技団体や地域スポーツ・学校体育団体あわせ50の加盟団体を擁する。いわば全市民で構成されている団体である。平成14年度には念願の財団法人となり、平成20年4月に(財)山形市スポーツ振興事業団と統合した。
 実施している事業は、スポーツ団体、地区、学校、公民館などにおけるスポーツ活動への出前による支援。50種目を超えるスポーツ教室では、延べ10,000人の参加者を得ている。スポーツ指導者の育成や研修、講習会の開催、スポーツ顕彰など幅広い事業を展開するほか、スポーツ施設の管理運営を行っている。指定管理者として、山形市総合スポーツセンター、3つの体育館、2つの屋外プール、10カ所の屋外体育施設など、野球場と蔵王のジャンプ台・体育館を除いた山形市の体育スポーツ施設を一手に管理運営している。
 これらの事業を円滑かつ適切に運営するための会計経理事務では、黒沼共同会計事務所さんから一方ならぬお世話になり、公益法人会計基準にそって健全な経営を進めている。
 いま、財団法人は公益法人制度の改革により、この5年間の中で公益財団法人か一般財団法人となるかを決定しなければならない。私たちが目指し進めている事業は、スポーツをとおして、25万山形市民を健康にそして元気にする「公益」事業である。しかし、今後の経営方針を定めていくうえで大きな課題ととらえている。
 国政では衆議院の選挙が行われ、経済・社会面では乗り超えるべき試練が立ちはだかっている。このような時は、次代を担う子どもたちの育成に力を注ぐべきであろう。この子らを心身ともに健全に導いていく一つの鍵がスポーツである。私たち体育協会は、市民の誰もが、いつでも、どこでも、スポーツをすることが生活の一部となっている地域を創ることを目標としている。誰もが参加できるチームやクラブが、市内の全ての地域の中で、自立して運営され、その中で子どもたちが育まれている姿を。スポーツが単に競技種目としてのスポーツとしてではなく、人が人として尊厳され、信頼し、感謝しそして礼節を守る、奥深く幅広い働きをもつ人間開発(かいほつ)のためのスポーツとしてとらえたい。
 つながりを失おうとする地域社会をスポーツにより再生し、子どもたちからお年寄り、障害を持つ方まで、活き活きとした笑顔の交わされるまちを実現したい。オリンピックなどの世界の頂点を目指す郷土選手が輩出され、夢と感動を我が山形に、私たちに巻き起こしてくれることを念じて。(平成21年8月18日寄稿)


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