148号(201001) リストに戻る

謹賀新年

 日本が長期停滞に陥っている中、2010年が明けましたが、皆様にはいかが新年をお迎えになられたでしょうか。経済状況は、一昨年の金融危機と世界同時不況の進行に続いて、今度はデフレの冷たい霧に包まれてしまった感がいたします。
 中長期的に見れば、少子高齢化や人口減少による経済規模の縮小という難題も控え、日本経済は岐路に立たされているといえましょう。
 政治面では、国民の圧倒的支持で船出した鳩山政権も、実績を上げるどころか、大きな負債をいくつも抱えながらの越年となってしまいました。振り返れば、9月に発足した新政権で印象に残ったのは、予算編成をめぐる事業仕分けぐらいしか頭に浮かばず、これとて結果が成果に結びつかず、一時的に人気を集めた「事業仕分け劇場」と揶揄(やゆ)されているようです。
 さて、日本の経済規模が1968年に旧西ドイツを越えて以来、「世界2位の経済大国」はずっと日本の代名詞でしたが、今年中にも中国の国内総生産(GDP)が日本を追い抜くと予想されています。少子高齢化など経済の成熟化に加え、バブル崩壊や「失われた10年」と呼ばれた長期不況の続く日本を、「改革開放」政策への転換後「世界の工場」として海外からの投資を引きつけている中国が、GDPでも猛追している近年でありましたので、仕方のない成行きと思われます。
 ところで、先月の向日葵だよりでもお伝えしましたが、年末年始の多くのメディアでも「デフレスパイラル」の文字が躍り、景気の悪循環を警鐘する論文やレポート記事が散見されました。  …"格安戦線"が急拡大している。消費者はできるだけ安く買いたいと考え、企業は売上回復のため値下げする。それぞれにとっては合理的な行動が、デフレを悪化させる要因となる。…物価が安くなっても、それ以上に給料が下がり、リストラや倒産で多くの人が職を失う。…そんな悪循環が起きていると警告しています。
 そんな中、黒人初のファーストレディーになったミシェル・オバマ夫人が、大統領就任式で着用したカーディガンの素材のニット糸が寒河江市の「佐藤繊維」製造だったこともあって、全国各紙の日本企業の今後を占う"年末年始の企画もの"紙面で、この会社が大きく取り上げられました。特に衝撃だったのは、…独自の糸を作るために希少な原毛を集めたが、モヘアのように滑りやすい糸を細く伸ばして撚(よ)るのは、最近のコンピューター制御、高速処理の量産機では不可能だ。…大手企業の海外移転で捨てられたスクラップ価格の昭和の機械と、合理化で職を失ったベテラン技術者が主役となった…ということ、まさに日本の何処でも見られるかつての花形「機械設備」「熟練工」の再評価や、再登場で企業の再生がなされたことである!
 日本企業・日本人の高い技術と資質を最大限活用し工夫すれば、ジャパン・アズ・ NO.3と格下げられても、グローバル競争に勝ち残り、企業と働く人との「幸福な関係」が作られるかもしれません。◆

 皆様方のご多幸を祈念申し上げます。

元旦 公認会計士 黒沼 憲

【笹野一刀彫 寅年】
 実演販売家六代目 戸田寒風さんの作品

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