171号(201112) リストに戻る

今再び「坂の上の雲」を目指そう

 "まこと小さな国が、開化期を迎えようとしている。四国は伊予松山に三人男がいた。1人は秋山眞之 日本海海戦においてバルチック艦隊を殲滅する作戦を立てそれを実施した。その兄、秋山好古は日本における騎兵を育て最強といわれていたコサック騎団を破るという奇跡をおこした。 そしてもう1人は、俳句短歌といった・・新しい息吹を吹き込み中興の祖といわれた正岡子規である。"の俳優渡辺謙のイントロで始まるNHKの大型プロジェクト番組「坂の上の雲」第3部がいよいよ始まりました。
 2009年放送分(第1回「少年の国」〜第5回まで)と2010年放送分(第6回「日英同盟」〜第9回まで)の9回に続く最終3部(第10回「旅順総攻撃」〜最終回「日本海海戦」まで)の始まりです。
 原作は司馬遼太郎の同名小説。NHKが2009年度から3年間の中期経営計画として製作する大型プロジェクト「プロジェクトJAPAN」の一環で、制作費も大河ドラマを上回るケタ違いの規模であったそうです。ところで、『坂の上の雲』とは、封建の世から目覚めたばかりの日本が、登って行けばやがてはそこに手が届くと思い登って行った近代国家・列強というものを「坂の上の雲」に例えた、切なさをこめた題名だといわれます。
 土地も狭く資源もない、米と絹以外にこれといった産業もない明治の日本。あるのはただ人のみ。そんな極東の小国日本が、ヨーロッパ文明という未知の世界に飛び込み、列強の侵略を防いで独立を守り、いずれは文明諸国の仲間入りを果たすという大目標(坂の上の雲)を追うためには、とにかく勉強しかない。その姿勢が庶民のレベルまで浸透し、個々の教育熱、立身出世への情熱などが集合して日本の力の源泉となったのでした。
 維新の混乱を経たにもかかわらず、日本が若く、初々しく、エネルギーにあふれた国家たりえたのはそうした明確なビジョンがあったからで、その集大成となった日露戦争を勝利に導いたその土台は、間違いなく教育だったと思うのです。国をあげて30ヵ年の教育を中心としたプロジェクトを成功させたことは、世界レベルで見ても非常に稀な偉業だったはずです。
 そして100年後の今日、教育を軽視するかのような"ゆとり教育"や学力テスト結果の開示禁止などが見られるようになってきたし、日の丸掲揚や国家斉唱を拒否する動きも出てきている。こうした教育方針は、国家として、そして個人としてのエネルギーを失わせる結果に繋がりかねないと危惧するところです。
 願わくは、近代史でも扱われ方が少ない日清日露の戦争を、"戦争を知らない"多くの若い人たちにも関心を持って観てほしいと思います。

 さて、平成の現実を改めて直視するとき、坂の上の雲を目指した群像のような、国家ビジョンを明確に示し、日本の政治経済を引っ張る、また震災からの復興支援、災害や原発事故に対する危機管理などをしっかりやってくれるリーダーが待望されます。
 差し当って今は、日本人がやらなければならないことは、日本を前に進めること、誰がリーダーであっても、そのリーダーを支えて進めなければならない。
 だから増税してでも、とにかくちゃんと説明さえできれば、そのリーダーを国民は支えるのだと思います、野田総理殿!

平成23年12月10日
公認会計士 黒 沼  憲

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