175号(201204) リストに戻る

国益なるものを意識しながら

 長かった今年の冬、4月に入っても三寒四温の気候が続いていますが、気が付けば雪の壁は一気になくなって、春の気配も感じられるようになりました。

 ところで、日本の政治・経済・社会全般に漂う閉塞感、そして「失われた20年」の造語も国内外で一般化するなどの現状から、早期の脱却を皆様も祈念されておられると存じます。こんな折、国益なるものを自分なりに意識して、2冊の本を読む機会を得ました。一冊目は、前から気になっていた渡部昇一著「渡部昇一の昭和史(正)(続)」であり、もう一冊は、最近重版を重ねている藤巻健史著「なぜ日本は破綻寸前なのに円高なのか」です。渡部本は、2008年初版のもので新しいものでありませんが、著者はご紹介するまでもなく、山形県鶴岡市生まれの上智大学名誉教授/英文学者/文明評論家ですが、保守論壇の重鎮と評される一方で、氏の「昭和史」には手厳しい書評も見られます。しかし、地元びいきも加わってか、日本の伝統・文化・国柄への愛情と誇りが感じられ、私は好感を持ちました。(以下、いくつかの極め付きを抜粋しました。)

  • さらば、亡国史観…@いつまで謝りつづけるのか日本−相手国もうんざりする「謝罪外交」A最大の問題は「反日的日本人」−相手国の政府やマスコミにご注進して問題を煽る人々の存在 B東京裁判の実態は復讐の儀式−占領軍が公判直前にこしらえた「極東軍事裁判所条例」(昭和21年1月19日布告)という一片の文書を拠に、検事がすべて戦勝国の人間であるというのはまだしも、裁判官も戦勝国かその植民地国の出身で、中立国の人は一人もいなかった。これは裁判という名を借りた(勝者側の)復讐の儀式だった。C「勝者の言い分」だけが残った−東京裁判が戦後日本に残した影響はまことに大きい。教育界においては、「日本は犯罪国家であった」という"勝者の言い分"のみを子供たちに教え、物心付かないうちから「お前の父親も、おじいさんも極悪人であった」と言い聞かせて育てるようなものでないか。(今日の中国の「反日教育」「南京事件」、韓国の「従軍慰安婦問題」などの起因にも関わるのでは…)
  • 世界史から見た明治維新…@白人支配に屈しなかった唯一のアジア国−日本人は卓越した西洋文明を見て、「あの知識と技術を学びたい」と心から思い、それを実現してしまった。それこそが世界史における明治維新の意義なのである。A生き残る唯一の道、富国強兵・殖産興業−欧米列国の植民地化政策に対して日本が生き残るための選択肢は、急速に欧化政策を進めて国力を高める道しかなかった。明治政府が行った殖産興業政策も、財閥の優遇策として当時から政治の腐敗と評判は悪かった。だが、どんなに零細企業が結集しても、大資本には太刀打ちできない。結局、当時の清国やインドのように、日本の経済も欧米資本が牛耳るようになったことは想像にかたくない。(朝鮮戦争が終わって10年経っても、経済が一向に復興しないアフリカ並みの当時の韓国を、「アジアの昇竜」といわれる経済大国に発展させた朴大統領の採った経済政策も、(正に明治の日本を手本とした)財閥の保護育成であり、(今や飛ぶ鳥を落とす勢いの)「現代」、「三星」、「大宇」の躍進の歴史そのものであった。

 次に、藤巻健史氏のベストセラー本「なぜ日本は破綻寸前なのに円高なのか」は、単なるファイナンシャルプランナー的な発想で資産の海外分散を主題にしたものではなく、日本(国家構造・国民性・社会常識)そのものの構造的な危機から述べている警告本といえるものです。
 氏は、85年米モルガン銀行に入行後、東京屈指の為替ディーラーとしての実績を買われ、当時としては東京市場唯一の外銀日本人支店長に抜擢されるなど、「伝説のディーラー」「ミスター円安」の称号を持つ「為替のプロ」と評されています。
 「日本経済を再建する唯一、かつ最大の方策は円を経済実態に合わせて安くするに尽きる」という主張が全編に亘り展開されていますが、中でも、@"「為替は動かせないもの」「動かない方がいいもの」という誤解が日本人の不幸の始まりだ。実態経済にそぐわない為替は動かせる! 机上で論を張ってきた人たち(金融庁・日銀・邦銀?)にはわからないかもしれないが、それが長年、株、債券、為替のマーケットで、巨額資金を動かしてきた私の実感である"A"(現在の日本を象徴する)「産業の空洞化、シャッター通りの増加、東京と地方の格差問題」(東京本社のみ残して地方の工場はすべて海外移転してしまった)は、円高の最たる弊害なり"との卓見には、「然り!」と肯いてしまいました。

平成24年4月10日
公認会計士 黒 沼  憲


当たり前グランプリ2011 〜キックオフ宣言しました〜

 『誰でもできる当たり前のことを、誰も真似できないほど

徹底的に掘り下げることで、会社の底力を養う・・・』

 上甲晃先生の言葉をヒントに始まった当たり前グランプリも、今年いよいよ3年目を迎えました。1年目から参加してくださっている企業様にとっては、モチベーションの維持が難しい課題となってきているようです。
 今年のキックオフ宣言は、初年度グランプリのリプライさんの会社訪問、見学を兼ねて、3月16日(金)開催されました。
 その場にいた皆様が感じたこと、、、全てにおいて人を喜ばせようとする思いと気配りが行き届いたおもてなしに、参加者全員感動いたしました。そして、創意工夫、考動には限りがないものだと学ばせて頂きました。
 また、オブザーバーとして参加してくださった青年塾15期生の大滝さんが、飛び入りでエントリー宣言をする場面もあり、新たな展開を予感させる3年目の出発となりました。


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