176号(201205) リストに戻る

池上彰と学ぶ「日本の総理」〜小学館ウィークリーブック〜

 今年に入ってもいっこうに動かない日本の政治に、「この先日本はどうなるのだろう、こんなことで良いのだろうか」と大いに心配になりますが、国民の多くが「どの党が政権を獲っても、誰が首相になっても同じ」と、有権者としての権利を放棄せざるを得ないような失望感は広がるばかりのようです。
 そんな折、たまたま書店の目立つところにあったこと、手に取ってみると薄いことと写真と図表が多く、読みやすそうだった「日本の総理」を現在15巻(全30巻なのでちょうど半分)まで読んで、かつての日本国のリーダーの業績の再評価や品定めを楽しんでおります。
 1885年(明治18年)に伊藤博文が初代の総理大臣になって以来、現在まで95代62人が総理大臣になっています。
 このシリーズ本の案内役が、難しく思われがちな社会・政治・経済の出来事をなるべく分かりやすく噛み砕いて解説してくれると定評のある、元NHK記者の池上彰さんということも定期購読するきっかけとなりました。
 創刊号には3000人のアンケート結果がありました。戦前戦後ともに「大仕事・大一番」をやった総理が入っているように思いますが、皆さんの評価は如何でしょうか。
このシリーズは戦後から始まるので、創刊号は大方の予想通りに「戦後のワンマン宰相吉田茂」で始まっています。

 昭和の総理大臣のなかで、最も関心がある総理大臣に選ばれた吉田茂は、長期にわたる占領に終止符を打ち経済復興を図るために、1951年(昭和26年)9月のサンフランシスコ講話条約を調印した偉業により選ばれたことは私も妥当な気がいたします。ちなみに、先月号でご紹介しました「渡部昇一の昭和史」の中にも、「戦後の政治家で、自らの評価より、世界における日本の評判ということを大事にしたのは、おそらく吉田首相くらいではないか。」の記述もありました。
 吉田茂を取り巻くスタッフ・ブレーンには、白洲次郎・池田勇人・佐藤栄作・田中角栄など多士済々にわたり、また多彩な交友関係からも超大物宰相だったことはうなずけます。
 「日本の総理」を読み進みますと、歴代総理も"大粒・小粒""長期・短命(内閣)"様々でしたが、これからは、なお一層、日本国のリーダー足らんとする"吉田茂ばりの気概"を持った政治家に担っていただきたいものです。
 最近、志ネットワークの上甲晃先生も「国民の審判を仰ぐ国政の選挙が行われるのも、そんなに先のことではない。日本にとって最も悲しくつらいことは、選ぶ政党がない。選ぶ人がいないことである。私のように永年にわたって政治家を育てることに関わってきたものにとっては、己の無力と共に、責任の一端を感じてしまう」と語っておられます。
 そして「政治家が当てにならないのであれば、また政治家によって日本を良くすることができないのであれば、志ある国民の手で日本を良くするしかない」と訴えておられます。
 私は、日本を美しくする会の仲間でもある野田首相には、歴代首相の誰よりも親近感と期待感を持っていますが、現状を直視しますと、歯がゆさと焦燥感がもたげ始めたところでもあります。
 それでも、心は「暗夜を憂うることなかれ、ただ一燈を頼め」(佐藤一斎)に変わりありません!

平成24年5月10日
黒沼 範子


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