192号(201309) リストに戻る

清里フィールドバレエ

 ちょうど一年前、気仙沼の被災地の皆様に、清里・萌木の村(山梨県高根町)で行われている「清里フィールドバレエ」を見ていただく志ネットワークの集会に参加させてもらいました。その日は気仙沼紫商店街の一角にある空き地が舞台であり、被災地の地元の人々が押し寄せ、思わぬ野外バレエの美しい舞に多くの方々も引き付けられた様子でした。
 あいにく、途中から無情の雨が降り出し、つま先立ちして飛び上がるのに滑りやすい舞台は禁物とのことで、途中で取止めになり残念な思いでした。そんなこともあり、8月3日の夜の公演を観に初めて、清里に出向きました。
 清里フィールドバレエは、日本で唯一連続上演されている野外バレエ公演で、今年で24回目を迎えます。1990年に350人だった観客も、今では全国からこのフィールドへ1万人を越える大勢のファンが足を運ばせる魅力あふれる公演へと成長しているのだそうです。天候により上演中止になるリスクがある一方で、星や月や霧など予期せぬ演出も加わり、古典バレエ「ジゼル」全幕を見ることができました。打ち上げ花火と夜空に流れ星を見つけ、劇場では感じることができない感動が伝わりました。
 午後8時。鐘の音が会場に響き渡るのを合図にすべての照明が消え、真っ暗闇に目が慣れると、周りの木々が黒々と浮かび上がりました。
 次の瞬間、舞台がぱっと明るくなり、清里・萌木の村フィールドバレエの開幕です。周りの木立の黒々とした存在感と、舞台を照らすあまりにも明るい照明が、不思議なコントラストをかもし出します。どんなに高級なホールの舞台も、自然の森の中に作られた舞台にはかなわないと見とれてしまいました。
 標高千メートルの高原の野外でのバレエを仕掛けてきた舩木上次さんは、志の人です。自らのお金儲けのことを少しも考えず、とにかく地域の文化度を高めたい、多くの人達に生きる勇気を与えたい、そんな思いを貫いて来られたのです。
 翌朝の散策中ぱったり舩木さんと出会いました。清里開拓の父、ポール・ラッシュ博士の遺志を受け継ぎ、清里を誇りの持てるような村にするべく活動を続けている方です。(80年代後半、バブルの頃「高原の原宿」といわれ大勢の人で賑わっていた清里高原は、駅前にはカラフルな色使いのペンションやファンシーショップが立ち並ぶ別世界だったようです。今となってはバブルの清里を象徴するかのような建物も、廃墟と化しているのも散見されました。)
 舩木さんはとても気さくな方で、いつも愛用されているスーパーマンのTシャツで写真を撮らせていただきました。ここに来られた人しか体験できない感動のフィールドバレエを作りたいと、熱く語られる萌木の村の村長さんに出会えた私達もパワーをいただきました。

平成25年9月10日
黒 沼 範 子


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