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10月1日から役員登記等の際に「株主リスト」が必要になります

商業登記規則が改正され本年10月1日から施行されます。その概要と留意点をご紹介します。

1 改正点

  • 登記すべき事項が株主総会(又は種類株主総会)の決議を要する場合、株主リストの提出が必要
  • 登記所で上記の株主リストを閲覧希望する場合、閲覧者の住所記載と利害関係を証する書面が必要

2 改正の理由

 株主総会議事録等を偽造して役員になりすまし、会社の財産を処分するなどの犯罪や違法行為が後を絶たたないため、商業登記の真実性の担保を図る必要がありました。そこで、主要株主等の情報を商業登記所に提出することで、真実でない株主総会議事録に基づく不正な登記の防止を図るほか、関係者が事後的に株主総会決議の効力を訴訟等で争う必要がある場合に有益になるようにしたものです。
 一方で、株主の氏名・住所の閲覧については、正当な理由がある場合に限る(登記官が判断する)規定が設けられました。

3 株主リストの様式例と作成方法

法務省のホームページで公開されています。 http://www.moj.go.jp/MINJI/minji06_00095.html

No. 氏名又は名称 住  所 株式数(株) 議決権数 議決権数
の割合
1 A田 B男 東京都千代田区霞が関1−1 300 300 25.0%
10 ・・・・ ・・・・(個人住所も番地まで記載) ・・・ ・・・ ・・・

(赤は必須記載事項)

合計 742 61.8%
総議決権数 1,200  

(注意事項)

  1. 議決権を行使できる株主のリストなので、定時総会の場合、決算日現在で作成する会社が多数だと思われます。
  2. 株主は、各議案で行使可能な議決権数の多い個人や法人等の順に、その@合計議決割合が2/3に達する迄か、A上位10位(10位が同数の場合は全員記載)に達するか、@とAのどちらか少ない人数分記載します。
    なお、総会への出欠や議決権の行使の有無は関係ありません。
  3. 複数の議案で各株主の議決権数が変わらない場合は、その旨記載の上1通でもOKです。しかし上位の株主が利害関係があるために議決権行使できない場合等、株主リストを別に作る必要が出てきます。 
  4. 株主名簿の記載が基になるので、持株会が名簿上1団体として記載されていれば、合計議決権数で記載します。
  5. 株式会社のほか、有限会社も作成・提出が必要です(会社法上は株式会社扱いであるため)。
  6. 提出に際し、会社実印の押印が必要です。

4 株主リストが必要な場合の例

 株主総会決議に基づく登記事項は多岐にわたります。 @役員の選任・解任 A社名・本社所在地、公告方法等の定款変更による事項 B合併・分割などの組織再編など様々あります。
 逆に、株主総会の決議事項でも、剰余金処分の件や役員給与限度額の設定などは登記に関係ないので不要です。また代表取締役の選定は取締役会の決議によるので、登記事項ですが株主リストは不要です。

5 対応について

  • 株主名簿が基礎ですが、記載範囲が異なるので株主リストを別に作成することになります。
  • 株主名簿の整備として、名義変更未了案件の整理や、名義株主をどうするかの検討等も必要に なってくると思われます。
  • マイナンバー(3年間の猶予期間の1年目)の収集も、名簿整備上考慮されてはいかがでしょうか。

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