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平成29年度税制改正(個人所得関連 そのA)

 平成29年度の個人所得関連の税制改正として、前回は@配偶者控除等について記載しました。今回はANISA関連に関して解説します。

従来のNISA制度に「積立NISA」を追加(平成30年から)

 NISA制度は、「家計の安定的な資産形成の支援と経済成長に必要な成長資金の供給拡大を図る」として、長期投資を推進する目的で投資から得られる配当金、売却益を一定期間非課税にする制度です(通常の投資であれば、配当金、売却益に対して20.315%課税されます)。
 しかし、長期投資を推進する制度でありながら、各年度の非課税投資額の保有期間が5年と短く、制度目的とする長期投資に馴染まない構造となっていました。そこで今回の税制改正では、各年度の投資額を少なくする一方で、非課税の保有期間を20年として、長期投資を前提した「積立NISA」が創設されました。

現行のNISAと積立NISAの比較

  現行NISA 積立NISA(新設) (参考)ジュニアNISA
非課税投資枠(各年度) 120万円/年※ 40万円/年 80万円/年
非課税の保有期間 5年 20年 5年
投資可能期間 H26年〜H35年 H30年〜H49年 H28年〜H35年
非課税となる投資総額 最大600万円
(120万円*5年=600万円)
最大800万円
(40万円*20年=800万円)
最大400万円
(80万円*5年=400万円)
投資対象商品 上場株式、公募株式投資信託、
ETF、REIT等
長期積立に適合する要件
を満たす投資信託のみ
現行NISAと同様
投資方法 通常の購入 契約に基づく継続購入 現行NISAと同様
対象者 20歳以上 20歳以上 0歳から19歳まで

※1人1口座のみNISA用口座を開設でき、年度毎に「現行NISA」と「積立NISA」の何れか一方を選択して適用できます。
しかし、非課税枠や対象となる投資対象商品も異なるため、一般的には口座開当初に「現行NISA(5年120万円/年)」か「積立NISA(20年40万円/年)」を選択することになると思われます。

現行NISA:非課税保有期間(5年)終了時の継続投資の上限撤廃

 従来は非課税保有期間(5年)終了年度に、当初の投資をそのまま非課税投資として継続投資する場合の投資額限度は「非課税投資枠(現行NISA:120万円)」が上限でした。そのため、当初投資に含み益が生じて投資枠の上限を超えた額に課税されることになっていました。
 今回、NISA制度全体として長期投資に適合するように改正され、継続投資を行う際に「含み益」が発生して「非課税投資枠」を超過していても、当初の投資全体(含み益も併せて)の継続投資が可能となります(ジュニアNISAも同様)。


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