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大震災に係る税務(2)

法人・個人のための救済的税制が数々出ております。前号に引き続き、その主なポイントをご説明いたします。なお、国税庁のホームページに詳しい解説があります。

1.所得税 所得税の軽減または免除

大震災で住宅や家財などに損害を受けた方は、次のどちらか有利な方法で所得税の軽減又は免除が受けられます。しかも、平成22年又は平成23年分のいずれかを選択できます。

@  雑損控除
A  災害減免法 (災害がほとんど無かった山形ではなかなか該当しないと思われます)

(雑損控除の場合)

  • 生活に通常必要な資産に対する損害が対象になり、保険金等による補填は除きます。
  • 「補填後の損失額−5万円」もしくは「補填後の損失額−所得の10%」の多い方が控除対象となります。
  • 控除しきれない場合は翌年以後5年間繰り越しできます。

2.法人税 「災害損失特別勘定」の計上

3月11日の震災で被害を受けた資産が壊れた場合、その損失は当然損金(費用)になります。
一方で、被害を受けた資産を引き続き使用する場合は、
@被災による価値の減少分  A原状回復(もとの状態に戻すため)の修繕費用 が損金(費用)になりますが、Aの修繕は被災した年度ですぐ出来るとは限りません。
そこで、被災した年度で修繕できない場合であっても、その見積額を「災害損失特別勘定」として費用計上することが認められました。

見積方法 例えば、修繕を請け負う建設業者、製造業者等によるもの
(合理的であれば、社内の資格者による見積もりでも可能とされています)
費用の範囲 1.被災資産の取り壊し・除去の費用
2.原状回復のための費用
3.土砂その他障害物の除去費用
4.被災資産の損壊・価値減少を防止する費用
留意点 翌年度に支出すると見込まれることが必要です。また、保険金や補助金等で補填される金額は除く必要があります。

3.法人税 震災損失の繰戻しによる法人税額の還付

平成23年3月11日から 同24年3月10日までの間に終了する事業年度で、震災による損失額(「繰戻対象震災損失」といいます)については、その事業年度が赤字の場合、最大で過去2年に納付した法人税について、還付請求ができます(「繰戻還付請求」と言います)。
赤字の原因が、上記1の多額の災害損失特別勘定によるものでもOKです。
※なお、地方税には還付制度がないため適用はありません。

4.法人税 被災代替資産等の特別償却

平成23年3月11日から平成28年3月31日までの間に、次の(1)の資産を取得等し、事業の用に供した場合、特別償却をすることができます。

(1) 該当資産

@被災代替資産 (工具器具備品は対象外)

…震災により壊れたり失った償却資産と同等のもの

A被災区域内供用資産

…震災で滅失した建物・構築物のある場所において新たに取得した建物、構築物又は機械及び装置

(2) 特別償却割合

  期  間 大 企 業 中小企業者等
建物又は構築物 〜H26.3.31 15% 18%
H26.4.1〜H28.3.31 10% 12%
機械 ・ 車輛 〜H26.3.31 30% 36%
H26.4.1〜H28.3.31 20% 24%

5.自動車関係(重量税)

(1) 大震災で車輌が壊れたりして使用できなくなった場合、車輌の所有者の方は申請により、次の車検までの期間に応じて還付が受けられます。
(2) また、その方が平成26年4月30日迄の間に買換車輌(中古車含む)を取得する際、免税届出書の提出により、最初の重量税が免除されます。
合わせてご覧下さい 4/10号 大震災に係る税務(1)5/10号 大震災に係る税務(2)5/10号 大震災に係る融資等6/10号 大震災に係る税務(3)

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