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やっと成立した平成23年度税制改正

 通常であれば毎年3月には成立する税制改正が、今年は遅れに遅れた上に、重要な改正項目の大半が先送りになりました。改正法は6月30日から施行されております。何が改正され、何が先送りされたのかをまとめました。

1.消費税

 (1)いわゆる95%ルールの見直し(増税)

 現在は課税売上割合が95%以上であれば、支払った消費税は全額控除できます(95%ルール)。
 しかし、平成24年4月1日以後に開始する事業年度(課税期間)からは、課税売上高(年換算額)が5億円超の法人・個人にはこれを適用せず、非課税売上割合分は消費税の控除対象に出来ないことになります。
 例えば、課税売上割合が97%、非課税売上割合が3%の場合、支払った消費税のうち3%分は控除できなくなり(一括比例配分方式の場合)、消費税の納税額が増えます。5億円超の売上があって受取利息(非課税売上)が全くない事業者は無いでしょうから、広く影響しそうな改正です。

(2)消費税免税の要件の厳格化(増税)

 現在は、前々年度の課税売上高が1,000万円以下であれば免税事業者です。
 しかし改正後は、前年度の上半期で課税売上高が1,000万円超ならば、課税事業者になるというものです。平成25年1月1日以後開始事業年度(法人・個人)に適用されます。
 ただし、その上半期の給与等が1,000万円以下ならば免税事業者のままでよいとなっています。

2.法人税

 雇用者の数が増加した場合の特別税額控除制度の創設(減税)

 平成23年4月1日から平成26年3月31日までの間に開始する事業年度のうち、一定の条件を満たすときは、20万円に基準雇用者数を乗じた額の特別税額控除ができます。ただし、当期の税額の100分の10(中小企業は100分の20)が限度です。

3.延長された主な租税特別措置

租税特別措置 適用期限
中小企業者等の法人税率の特例(18%) H24.3.31まで延長
エネルギー需給構造改革推進設備等を
取得した場合の特別償却・税額控除
H24.3.31まで延長
中小企業等の貸倒引当金の特例 H24.3.31まで延長
医療用機器等の特別償却 H25.3.31
特定資産の買換の特例 H26.3.31
特定資産の交換の特例 H26.3.31

4.先送りされた改正項目

 重要な改正が予定されていましたが、今後どうなるかは不明です。
 しかし財務省はいずれ改正を図るものと思われます。

主な先送り改正項目 内  容
法人税 @ 実効税率5%引下げ 法人税率  30%⇒25.5%
中小企業の軽減税率
800万円まで 18%⇒15%
A 減価償却見直し 償却率の引下げ(増税)
B 欠損金繰越控除見直し 大会社は所得の80%までの
控除に制限する
所得税   給与所得控除の上限設定(高額所得者への増税)
相続税   基礎控除の減額(増税)
  (5,000万円⇒3,000万円、 相続人1人当たり1,000万円⇒600万円)
贈与税   税率構造一部緩和

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