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税務調査手続が今月から変わります

 きちんと帳簿を付け、適切な決算・申告をしていても、実際に調査を受けると時間を費やすだけでなく、精神的負担も少なからず感ずるものです。それなのに、肝心の税務調査手続きには法律上の規定が十分ではなく、「慣行」で行われている部分もありました。
 平成23年12月の税制改正で国税通則法等が改正され、調査手続きの透明性を高める等の措置が為されました。概ね従来の慣行の法律化ですが、新たに一部「文書化」を義務づけています。
 原則として平成25年1月以後に開始する調査から適用され、一部手続き(○印)が平成24年10月1日以後開始調査から先行して始まります。主な改正内容は次のとおりです。

1.事前通知(○)

原則として実地調査に来る前に、「書面」で通知されるようになります。

通知内容

  1. 調査を行う旨
  2. 調査開始日時
  3. 調査開始場所
  4. 調査の目的
  5. 調査対象の税金の種類
  6. 調査対象期間
  7. 調査対象の帳簿書類その他の物件等

注1 従来どおり、通常は電話等で日程調整した上での通知となります。
   また、「詳細は税理士に通知して欲しい」とお答えすると、上記「1」調査を行う旨」のみの通知となります。
注2 あらかじめ通知された税目・期間以外についても、必要があるとなると、対象期間・税目が追加される可能性があります。
   その場合なぜ追加するのか予め説明することになっています。

2.調査終了時の手続き

(1)何も問題が無い場合

 非違(誤り)が無かった税目及び課税期間について、「更正決定等をすべきと認められない旨の通知」が送付されます。調査対象となった全ての税目及び課税期間についてこの通知があると、何もなく終わったことが書面で確認できたことになります。

(2)問題がある場合

@調査結果の説明

 更正決定等をすべきと認める非違がある場合には、税務職員はその内容を原則として口頭で、十分に分かりやすく説明するように努めることとなりました。
 当初はこの部分も文書で説明すると思われ、そうだと税務署側もよほど慎重になるだろうと期待しましたが、発表された「事務運営指針」には「原則として口頭で」となりました。

A修正申告の勧奨(税務署側からの勧めという意味)

 問題がある場合、調査官は「修正申告を勧めることが出来る」となりました。修正申告とは、「納税者の意思で自主的に修正する」ということです。修正申告後に、もしその後納税者有利に変更できることがわかった場合は、「更正の請求」(過去の誤りを納税者有利に直す)を、5年前まで遡って出来ることを、文書で説明するようになります(Aはここまで○)。

 そして説明を受けたことを確認する署名捺印を求めるようになります。
 調査官は、「税務調査は、納税者の理解と協力を得て行うものであることを十分に認識」して行うと明記されました。当然のことですが、不適切な手続きだったり、納税者として納得出来ない不合理な説明には私共は厳しく反論し、クライアントの皆様が不利益を被ることが無いようしていきます。


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