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近い将来の大型改正 マイナンバーと個人保証(民法)

社会の変化に対応し、これまでの制度の見直しや新たな仕組みの構築が検討されています。最近新聞にも登場した「マイナンバー制度」と「個人保証の見直し」は、今後の社会生活に大きな影響を与えそうですので、大いに関心を持って見守っていただきたいものです。

T マイナンバー制度

住民基本台帳をベースに国民一人一人に識別番号を割り振り、各種納税実績や年金支給などに関する情報を国が一元的に管理するもので、平成28年利用開始を目指しています。利便性・必要性が高いと期待される反面、情報管理や数千億円単位のシステム開発維持コスト等が課題として指摘されています。

目的

  1. 行政事務を効率化する
  2. 社会保障の給付漏れや不正給付を防ぐ
  3. 消費税の給付付き税額控除など政策に利用 など

利用例1 社会保障給付の申請

現在は書類入手に3ヶ所+申請窓口 将来は窓口のみでOK
マイナンバーで各役所に照会してくれる
1)納税証明書(所得税)  税務署
2)納税証明書(住民税)  市役所等
3)源泉徴収票 ⇒ 雇用先から入手

(特に高齢者の方等にとっては1ヶ所で済むのは便利だと思われます。)

利用例2  確定申告

給与・報酬情報のほか、年金保険料、株式配当などの情報が集められ、パソコン上の自分のページに表示されます。(確定申告の準備の手間を軽減できる効果がありそうですが、反面「把握されている」というプレッシャーも感じますね。)

U 個人保証の見直し (民法「債権編」の改正で、保証はその一部)

民法は1896年制定されてから既に120年近く経過しています。社会・経済の変化に対応し、より分かりやすくすることを目的に、数年前から改正の検討が重ねられています。今回は民法の中でも「債権編」の改正で、すべての企業と個人に影響します。
幅広い改正検討項目の中で、「個人保証」が新聞等でクローズアップされています。これは「保証人保護の方策の拡充」というテーマであり、主に次の項目で検討されています。

(1) 個人保証の制限

中小企業が銀行等から借入する際は、通常、社長(経営者)は連帯保証することが求められます。今回の改正では、経営者サイド以外の個人からの保証は原則無効とすることを検討しています(一定の例外あり)。
「他人の保証をしたばかりに、想定外の多額の保証で生活が破綻に追い込まれた」という悲劇を生じさせないため、法律で制限しようというものです。
金融庁の指導もあって金融機関はすでに、個人の第三者保証は抑制していると言われていますが、全銀協は全面無効を検討する試案に対しては、「慎重に」という意見を述べています。

(2) 保証能力に応じた保証債務の減免等

これは、過大な保証にならないようにするもので、

  1. 裁判所が保証人の支払能力や保証内容・経緯等の事情を考慮して減免できる
  2. 保証額が、保証時も保証債務履行時も保証人にとって過大であれば、その過大部分は免れる(比例原則の導入)

という規定を設けることを検討しています。

この他にも保証締結時や保証後の情報提供などの項目があります。今後は公開草案に各経済団体、金融業界、弁護士界等一般から様々な意見を求め、平成26年以降に法案が提出される予定です。是非ご注目下さい。


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